2023.05.21
日本人に馴染みのある「漆(うるし)」。
いい器は、見た瞬間に美しいと感じるのはもちろん、使ってしみじみと質の良さを感じるもの!
それに何より重要なポイントは、料理がより美味しく感じられる!
数々の有名な器や文化、料理が生まれる京都のテーブルウェアブランドから登場した漆器は、使えば使う程虜になってしまう器。お味噌汁がより美味しくなる、キワコト(KIWAKOTO)の「漆器」についてご紹介していきます♪
日本の食卓で多用され、愛されている茶碗や汁椀。
お味噌汁や汁物などを盛る器として、昔より使い道やカタチがほとんど限られています。そんな中、キワコトのお椀は、
従来のぽってりとしたシルエットや古風な色味ではなく、和食はもちろん、フレンチやイタリアンとも馴染む新しいカタチ。大切な伝統を守りつつ、現代に馴染む新しい器を生み出しています。
琥珀のように艶やかかつ、木目が美しい「明/みょう」。吸い込まれるような美しさと透明感を感じる「夜/よる」。
まるで真逆のような名前が付いた2種類のお椀は、漆を塗る製法を変えることで2種類の色味を生み出しています。
明は、素材である欅の木目がより一層美しく引き立つ拭き漆を用いています。
木地見せ塗装の最高級といわれており、余計な精製をしていない生漆(きうるし)を塗っては拭き取り、何度も繰り返します。色を重ね、木目を消してしまう製法とは異なり、木目をより引き立てる拭き漆は、素材の表情も感じることが出来る製法なんです。
一方、夜は、漆本来の魅力を感じることの出来る素黒目漆を用いています。生漆をかく拌し、温度を与え、水分を蒸発させることで、黒に非常に近い飴色に仕上る漆。その漆を幾重にも塗り重ねることで、深みのある半艶(マット)に仕上がり使う度に奥行きのある黒に変化していきます。また、漆によって仕上げることは木地を一層強くする効果があり、傷が目立ちにくく普段使いしやすいのも特徴です。
お手入れのしやすさから選ばれる、ウレタンや合成塗料。しかし、使えば使う程剥がれてしまい、見た目だけでなく使い心地も悪くなってしまします。塗り終えた瞬間から劣化が始まるウレタン塗装に比べ、漆は塗った後に酸素と触れ、化学反応を起こすため少しずつ硬化が始まり、完全に硬化するのに約20年もかかると言われています。
劣化することはありません。むしろ、年月を増すごとに透明度が増し、塗りたてより光沢が出て色目が美しく育ちます。
また、漆は木から採取される100%天然の塗料です。ウレタン塗料などの合成塗料に比べ安心安全で、長い期間使い続けることが出来る魅力的な塗料なんです。
異なる2種類の美しいシルエットは、エレガントで優雅な雰囲気漂う半円型が特徴の「TSUKI(椀型)」と、真横から見た時に水平線のように真っ直ぐな線が現れる「UMI(筒状)」。
TSUKIは、上から下へ流れる優雅な曲線と、テーブルに置く際触れる高台(こうだい)の小ささが特徴で、手にすっぽりと馴染む持ち心地です。また、上部が直角となり下部から高台へと流れるUMIは、個性的な見た目とは裏腹に、手のひらや指でしっかりと安定して持つことが出来るんです。
漆器の産地、石川県の山中エリアで作られる生地(漆器の元になる木肌の器)には、木目の美しさが特徴の欅(ケヤキ)材を使用。
山中漆器では、木が上に向かって成長するのと同じく、木目が年輪に対して素直に縦方向になるよう木を輪切りにし、椀形を取り出しろくろ挽きをします。通常、同じ一本の木から椀を取るのであれば、使えない部分が多い縦取りより横取りの方が数多く取ることが出来ます。しかし、縦取りをすることで木目が美しくなるだけでなく強度が増し、歪みや収縮に強い器に仕上がります。
購入時と比べると形が歪んできてしまったという話を聞いたことがあります。使い方にもよりますが、その歪みは木目の取り方に問題があることも。器の厚みがあるものは比較的歪みにくいですが、口縁が薄い方が口当たりも良く、お味噌汁も美味しく感じられるのが事実!
このように口縁を極限まで薄くしたとしても問題無く使えるのは、強度を保つ縦取りをしているからこそ。歪みに強く、木目をより美しく生み出す縦取りは、漆器にとってこれ以上ない最高の技法と言えますね。
いかがでしたか?使い込めば使い込む程に魅力を増していく漆器。それに木の器で頂くお味噌汁は本当に格別!
見た目だけでなく、普段使いしやすいキワコトの漆器を取り入れてみてはいかがでしょうか♪
>>>一緒に使いたいキワコトお箸について詳しくはコチラ!
>>>その他の木の器はコチラ!
・沸騰させた直後のものをいれると、漆にダメージを与えてしまうためご遠慮ください。食べることのできる程度の熱さであれば問題ありません。
・保存容器として長時間入れたままの状態は避けてください。
・漆器を水につけたまま長時間放置しないでください。
・クレンザーなどの研磨剤、またタワシを使って洗うことは避けてください。
・洗う際は台所用中性洗剤を使い、やわらかいスポンジなどで優しく洗ってください。
・洗い終わった後は、自然に乾かすよりも布巾で拭く方が長持ちします。
・陶磁器・金属・ガラス製品との重ね置きは傷つく原因となりますのでご注意ください。
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